いくら良い記事でも、タイトルがダメだと全く読まれません
自社のブログやSNSの記事を書いたことのある方ならお分かりかと思いますが、記事の「タイトル」をつけるのって、けっこう難しくありませんか?
記事や文章を不特定多数の人に読んでもらう上で、タイトルは非常に大事です。
いくら良い内容の記事であっても、「お知らせ」とか「今日の出来事」のようなありきたりなタイトルでは、ほとんどの人は目をとめてくれません。読まれなければ、当然その良さも伝わりません。
逆に記事の内容が今一つでも、タイトルが秀逸でキャッチーなものならば、その記事はひとまず読んでもらえます。
例えば、メールボックスにあふれる大量のメルマガや広告メール。ポチポチごみ箱に入れる作業中、ふと1通のタイトルを見て「おっ!」と手が止まり、思わずメールを開いてしまう、そんな感じです。
せっかく皆様が書かれた記事を、より多くの人に届けるために、ぜひタイトルには工夫していただきたいと思います。
思わずクリックしたくなるタイトル作り4つのコツ
タイトルの訴求力を高めるためのポイントやコツを、いくつかご紹介したいと思います。
【1】ターゲットを明確にする
あなたが書いたその記事、誰にいちばん読んでもらいたいですか?
その「誰」を明確にイメージして、できるだけタイトルに表現してみましょう。
例えば、ある食品会社が女性向けの新しい健康食品を新発売し、そのニュースを自社ブログに書いたとします。
その記事タイトルとして、どちらがより「読みたい」と思えるでしょうか?
(1)新しい健康食品を発売しました
(2)20代~30代のOL向けに新しい健康食品を発売しました
凡庸な(1)よりも、商品の「売り」が明確な(2)のほうに、より魅力を感じるのではないでしょうか。
ターゲットを絞って選んだ言葉は、一番読んでほしいその人の心に「引っかかる」のと同時に、ターゲットから外れている人が読んでも、何かそこに意思を感じ、引き付けられるものです。
半面、誰にでも届くようなタイトルは、案外、誰の心にも深くは届きません。
たとえ言葉で具体的には表現できないとしても、「誰」を意識するだけで、タイトルの付け方はぐっと違ってくると思いますよ。
【2】読む人がどんな「得をする」「損をしない」かを伝える
人が何か行動を起こすとき、そこには必ず、自分が
・得をする(楽しい、儲かる、美味しい物が食べられる、彼女ができる、など)
・損をしない(嫌われない、けがをしない、危険を回避できる、受験に落ちない、など)
のいずれかの理由があります。
その記事を読むことで、読者がどんな「得をする」ことができるのか、どんな「損をしない」で済むのか。
それが分かる言葉を、タイトルに必ず1つは入れるようにしてください。
先ほどの食品会社の例でいうと、例えばこういうことです。
(1)新しい健康食品を発売しました
(2)簡単にダイエットできる新しい健康食品を発売しました
読者は、特にネットユーザーは、非常に移り気です。この記事を読めば「簡単にダイエットできる」という「得をする」のではないかという期待を、読者に瞬時に抱かせる必要があります。
【3】数字や感嘆符を入れる
不思議なもので、同じタイトルでも、内容に関連した数値をひとつ入れてやるだけで、ぐっと訴求力が高まります。
数値化するのは、価格や量、期間など、前章にあげた「得」「損」にかかわる数値が良いでしょう。
ただし、虚偽の内容になってはいけませんので、そこは注意してください。
また、感嘆符や疑問符を使うことでタイトルにメリハリが生まれ訴求力が高まります。
ただし、たくさん使うと逆にくどくなるので、1つのタイトルに1つか、多くて2つまでにしましょう。
これも先ほどの例でいうと、(1)や(2)のような工夫が考えられます。
(1)若い女性からの支持率98%!新しい健康食品を発売しました
(2)1か月で驚きの効果が?新しい健康食品を発売しました
なお当然ですが、事実でない数値を入れるのはNGです。
【4】訴求力のあるワードを使う
これも前章の「得をする」「損をしない」に関係しますが、私たちは、何かの成果を得ようとするとき、「できる限り少ない労力やリスクで」その成果を得ようとします。
だから記事のタイトルに、その横着な心を後押しする、こんなワードを入れるだけでよりキャッチーになります。
- 「楽に(○○できる)」
- 「簡単に」
- 「早く」
- 「安く」
- 「誰でも」
- 「たった~で」
- 「今すぐ」
また私たちは、「自分の知らないことを知りたい(知らずに損をしたくない)」という思いを潜在的に持っているものです。
その意識をくすぐる、次のようなワードも訴求力を高めます。
- 「知っておきたい」
- 「驚きの」
- 「秘密の」
- 「意外な」
- 「ここだけの」
- 「実は」
例えば、営業ノウハウに関するブログ記事を書いたとします。
このようなタイトルを何となくつけてしまう方は、少なくないのではないでしょうか。
営業成績を上げるためのポイントとは?
これに、上述のワードを用いることで、次のようなアレンジが可能です。
こちらのほうがずっと「読んでみたい」と思えませんか?
(1)誰でも簡単に営業成績を上げるためのポイントとは?
(2)営業成績を上げるための、誰も知らないポイントとは?
実際、巷の広告やキャッチコピーには、この手の売り文句があふれています。
それだけ訴求効果が高いということなのですが、だからご注意いただきたいのは、この手のワードをあまり多用してしまうと「広告っぽさ」や「きな臭さ」が出てしまう点です。
記事の内容や掲載媒体のテイストに応じて加減するようにしてください。
事実と反する内容のタイトルは絶対NG!
ここまでご紹介したような工夫を行うにあたって、必ず守っていただきたいことがあります。
それは「事実と反する内容のタイトルはNG」ということです。
特に「必ずもうかる」「絶対やせる」などの断定的な言葉は禁物です。これは最悪の場合、企業としての信頼を揺るがす大きなリスクになりかねません。
上にあげた「数値を入れる」についても、統計的な数値を入れる場合は相応のエビデンスが必要です。
いくら大勢に記事を読んでもらっても、その信ぴょう性がなければかえって会社にとっては損失となりますのでお気を付けください。