制作でこだわった点
「なら11」はクライアント様の新規事業であるため、そのサービス内容やメリットをできるだけ分かりやすくサイト上で説明することを第一目的としました。
親しみやすいタッチのマンガを使ってサービス紹介することで、一見難しく思えるサービス内容や仕組みも、読者が自然に理解できるようになっています。
サイト構成自体はシンプルな1カラムでスマートフォンでも閲覧しやすいようデザインしています。
またコンテンツ内容もサービス説明に特化しました。
クライアント様の声
「なら11」の事業責任者である奈良産経企画・川上様に、今回のサイト制作についてお話をうかがいました。
DMとポスティングを融合させた新しいサービス
奈良産経企画 川上雅弘様
──今回サービスサイトを制作させていただいた「なら11」は、奈良産経企画様によるこれまでにないポスティングサービスとうかがっています。まずは現在の貴社の業務についてお聞かせください。
弊社は新聞折込の代理業がメインです。全国手配も可能ですが基本は地域密着。奈良県のお店や企業様で広告を考えている方に対して、新聞折込を中心に色々な広告媒体をご提案しています。昨年でちょうど創業30周年を迎えました。
──「なら11」というサービスはどのような経緯で生まれたのですか?
メディアの流れがWEBなど他媒体へ進んでいく中で、新聞未購読層へのアプローチとして主流となっているのがポスティングです。
ただポスティングも「無駄が多い」とか「レスポンスが落ちてきている」といったお客様の声を多々頂いていました。どれだけたくさん配っても、結局のところ見てもらわなければ、広告が伝わらなければ、クライアントにとっては意味がありませんから。
それに対してDM(ダイレクトメール)は受取人の名前が書いてあるので閲読率が非常に高く、伝えたいことを確実に伝えられます。ところがDM配布は競合が多く、価格競争になってしまいます。
奈良産経企画 本社社屋
配布員さんに動いてもらうにはある程度の配布量を確保する必要があります。じゃあポスティングとDMを合わせたらいいんじゃないか、というのがこの企画の始まりですね。
ピザの宅配って、配達してから店に戻ってくるまでの道中にポスティングして帰るんですよ。1件配達してその周りに配って帰ってくる、そんな感じの発想でした。
とはいえ単純に一緒にやれば良いというものでもありません。宛名配布のDMとランダム配布のポスティングでは単価も違います。販売店や関係者の皆さんから話を聞きながら、配布員さんのコストなども考慮してビジネスとして成立するようサービスを形にしていきました。
こちらのことをちゃんと考えて提案してくれたのが決め手
──今回弊社にサイト制作を依頼していただいた経緯を。
最初、僕が尾崎さん(弊社代表・尾崎)に話をもちかけたのは、この新しい「なら11」のシステムを他の会社に売ってきてほしかったんです(笑)。
ところが逆に、私の説明を聞いた尾崎さんから「なら11」の改善点をいろいろアドバイスしてもらいまして、大いに参考になるところがありました。
そして「このサービスを広めるにはサービスサイトが不可欠ですよ」「じゃあ作ってください」という感じですね。
提案してもらったサイトは、LP(ランディングページ)風の1カラムサイトです。最近の主流で良いなと思いました。
それと「なら11」はこれまでにない新しいサービスですから、初めて見る人にも分かりやすく伝えられるようマンガ形式でサービスを紹介する、という発想も面白かったです。
僕らポスティング会社もそうですが、どんな業界でも競合というのはたくさんあって、ただ決まった仕事をするだけならどこでもできる。
その中で、尾崎さんのようにいろんなアイデアを出してもらって、「こうやったらどうですか、うちだったらこういうふうにやりますよ」と言ってもらったのが御社に頼もうと思った決め手ですね。
僕自身、あんまりブランドとかネームバリューとかにはこだわりがなくて、もちろん信頼できるという意味で企業ブランドは大事でもあるんですけど、それよりもちゃんと考えて提案してくれるところを選びたい。それは僕らも広告代理店として、お客様に対してそうありたいと思っていますし。
御社も僕たちも、そういうベクトルに向かっている中でできあがった「なら11」でありこのサイトなんだと思います。
──制作にあたって不安とか問題はなかったですか?
こういうこと言うのはおこがましいんですが、「なら11」という商品にはすごい自信があったんで、そこに不安とか問題点は特になかったですね。社内でもみんな「面白い」と言ってくれたし、だから決裁も速かったです。それだけ自信を持ってすすめられるサービスだと思います。
何をするにもWEBは必須。今後は折込手配のIT化を
──新サイトへの反響は。
とにかく僕の写真がおもろいと(笑)もちろんそれだけじゃなくて、特にマンガを読んでいただいた方には「非常に簡潔で分かりやすかった」という評価をもらっています。やぱりマンガは正解でしたね。言いたいことが全部おさまっているので、あれさえ見てもらえば仮に他のページは見てもらえなくてもOK、というくらいです。
サイトでの文章表現はすごく考えました。単価やスケジュールは変えようがないんですが、サービスの特徴とかは説明の仕方によって意味合いが変わってしまうので。
僕らはクライアントに直接説明するから良いですが、サイトは誰が見るか分からないし、とらえ方も人それぞれじゃないですか。だからある程度ぼかすというかグレーにする部分と、誤解のないように断定的に言わねばならない部分とかがあって、表現は慎重に精査しました。
既存の広告媒体との比較では料金勝負になってしまうけど、「なら11」は他と競合しない全く違うシステムだということを理解していただけるよう、サービスの良さを少しでもサイトで表現できていればと思います。
──インターネットに関して今後貴社で取り組んでいきたいことは。
もうこれからは何をするにもWEBは必須だし、共存していかないことには本業も立ち行かなくなるでしょう。あらゆる広告手段の着地点というか通過点というか。うちの本社サイトでもまだまだやれることはあると思います。
僕がずっと考えているのは、ホームページから折込手配ができるようにできないかと。見積もできてエリア指定から入稿、入金確認、配布まで全部ネットで完結するような。そうしたら打ち合わせに行く必要もないし、忙しい社長さんでも移動中に折込を手配できる。そんな仕組みを作りたいです。
もっと若い方、デジタル世代の方も使えるようにしたら折込広告の需要はめっちゃ上がると思うんですよ。
ぜひまた力を貸していただければと思います。